ノエル・ホーザ〜リオの詩人

yuko20602011-10-16

原題: Noel Rosa- Poeta da Vila e do Povo





『この映画は今まで見た「音楽ドキュメンタリー」映画の中で
 Best3に入るほどの出来でした。素晴らしい!!!!』






※画像は映画「ノエル・ホーザ〜リオの詩人」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!






26年の短い生涯の中で彼の作品は200以上とも言われている、天才ノエル・ホーザ。
彼は日常生活を美しく歌い上げ、多くの人気歌手に楽曲を提供した。
その圧倒的な存在が現代のブラジル音楽への与えた影響は大きい。
ノエルと同じヴィーラ・イザベル地区出身のマルチーニョ・ダ・ヴィオラの語りと
貴重な当時の映像、そしてこの作品のために新しく録画したコンサート映像を
織り交ぜてノエル・ホーザの歌詞とメロディーの美しさを心行くまで堪能できる
充実の125分。





いやぁ・・・この映画、素晴らしかった!!!
2時間もあるドキュメンタリー映画なのに、睡魔と闘う必要がなかった。
音楽ドキュメンタリー映画って見るのが大好きで、音楽の知識を得たり、
勉強になることも多くて、興味のある映画は見るようにしているけど、
たいてい睡魔との闘いになるんですよね。
でも、この映画、本当に出来がいい!!!
何がいいかって、「分かりやすい」この一言に尽きる。
音楽ドキュメンタリーってその国の人が見るのがメインだったりして
初心者には分かりにくいことが多いけど、この映画、とっても分かりやすいんですよ。
見に行った10/15(土)の上映回は、監督のダシオ・マルタ氏の舞台挨拶や
お客さんからの質問に答える時間があって、そこで改めて分かったことが
あった・・・。
それは、この映画、元々はTV用に作られているので、それでノエル・ホーザ
の人生がSectionに分けられて作られているそうです。
だから、分かりやすかったんだ!!!と改めて納得。
私みたいにあまり、ノエル・ホーザのことを知らない人が見てもある程度
すんなり入っていける理由が納得でした。
また、ノエルの曲を新旧のアーティストの演奏している映像をふんだんに
交えてフィルムが進んでいくので、見ていてサンバのリズムに体が自然に
動いてしまって、ちょっとした音楽映画として見ているのも楽しい作品でした。
監督の話によると、映画の冒頭のノエル・ホーザの演奏するシーンは
YouTubeで見つけ、その持ち主を探し出し、さすがに映画で使うので版権等々
許諾を獲ってから使用したそうですが、なんせ生きていれば100歳という年齢
なので、彼の動く映像がほとんど、皆無に近いそうで、探し出したときは
奇跡!という感じだったそうです。
しかも、ノエルが自分の曲ではない曲を演奏しているという貴重な映像
なんですけどね。
それと、7年半の間に200曲以上を書き、残してその曲が現代のブラジル音楽に
多大な影響を与えている、というのがすごいですね。
書いた曲がサンバにとどまらず、ワルツ、フォックストロット、などなど
多岐にわたり、ミュージカルなども書いていたという多才ぶりがすごいですね。
映画の中である人が「彼は天才ではないが、素晴らしい才能は持っていた」
というコメントがちょっと印象的でしたけどね。
また、ある作曲家は「彼が生きていたら、我々の仕事が無くなる」とも。
それほど、影響を与えた人だったんですね。
彼の曲の音源が、音飛びが激しくて再生させるのが非常に難しいという
話もありましたが、それでも人々が彼の音楽に魅了され、研究している
という事実がすごいですね。
映画の最後のシーンが非常に印象的だったのですが、昨年のリオの
カーニバルで彼の出身地のチームが、彼を賛辞し、姿は見えなくてもずっと
一緒だと歌っているのがすごかったです。
この映画、ブラジル音楽好きな人は絶対に見た方がいいですよ。




で。。。ホント、この映画、DVD化してほしいです。
出来たらサントラも出してほしいけど、サントラ出すには「TVシリーズ
として使う」と各アーティストに言っているので、また許可をもらいに
行かなきゃいけないのが大変だ、という話でしたけどね。






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