「ふたたび swing me again」

映画★★★★

yuko20602010-11-13




『全編でJAZZが流れ、小粋な映画ですが、ハンセン病の
　問題提起もしているいい作品でした。』




※画像は映画「ふたたび swing me again」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
＜★の基準＞
★：時間と金返せ！
★★：レンタルDVD（ビデオ）で十分です。
★★★：まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★：お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★：超〜最高！オススメ！！もう１回スクリーンで見たい！





いつも心にジャズが流れる街、神戸。
大学生の貴島大翔（21）には、密かに憧れるジャズバンドがあった。
"COOL JAZZ QUINTETTE" ―それは、たった1枚のLP盤を残して忽然と姿を
消してしまった幻のバンドである。
大翔は家に保管されていたコレクションの中に偶然そのLPを見つけ、熱烈な
ファンになった。
ある日、父・良雄が重い口を開いた。亡くなったと伝えていた祖父は生きて
いる。
ハンセン病療養所から50年ぶりに戻るから、我が家へ引き取ることにした、と。
大翔には、生まれて初めて会う祖父・健三郎との接し方がわからない。
頑固一徹。会話もない。ところが何の気なしに聴かせた一枚のレコードに、
健三郎の表情が一転した。
「嘘だろ？爺ちゃんが、COOL JAZZ QUINTETTEのトランぺッター？」
しかし、健三郎は多くを語らなかった。
そんな健三郎が、黙って家を出た。
「人生でやり残したことがある。50年前のバンド仲間を探したい」
巻き込まれるようにして、大翔はこの旅に同行することとなる。
こうして、急ごしらえの祖父と孫の旅は、かつてのバンドメンバーを訪ねる
形で、神戸から
京都、そして和歌山へ…。
50年ぶりの再会に戸惑いながら、健三郎の訪問に喜び、泣き、笑い、興奮する
友人たち。
そんな中、一人の女性の存在が明らかになる。
彼女は、COOL JAZZ QUINTETTEのピアニストで、ハンセン病の健三郎の子供を
産んだことで、家族からも子供からも引き離され、一人さびしく死んで行った
のだという。
健三郎が一番会いたかった人とは、この女性＝祖母だったのだ。
大翔は、この旅を通して祖父から父・良雄を経て、自分へと繋がる家族の絆を
知るのだった。




今日、公開初日の初回で見てきました！
Jazz Sax Player・渡辺貞夫さんがこの映画に出演しているしJAZZが題材に
なっているので、絶対に見ようと思って楽しみにしていました。
私にしては珍しく「見るぞ！」と思った邦画です。
しかし・・・初日の初回なのにお客さんが15人くらいしかいなくて、更に
年齢層が高い・・・。ちょっとビックリでした。
でもとってもステキな作品でした。
脚本が正直、あまりしっかりしていない印象があり「あれ？どうしてこの場面に
飛ぶんだ・・・」
と思うようなシーンがいくつかあったりしましたが、全体的には小粋で、そして
問題提起をしている映画ではないかと思いました。
「ハンセン病」・・・。
今でも患者のその見た目からまだその差別が残っていて、この映画の中でも
親族が「ハンセン病」だと分かって、結婚を取り消されてしまったり、主人公
の大翔（ヒロト）も彼女から別れを告げられてしまったりします。
逆に大翔はハンセン病を祖父が帰ってくると言うことになるまで知らないから、
そんな差別の目とかを持たずに、祖父を1人の家族人間として接していって、
祖父の夢を実現する旅に一緒に出かけるのです。
祖父はずっと「わしが病気にかかったせいで」と、自分のせいで愛する人を
失ったり、子供に苦労をかけたりと自分を責めているのですが、本来は日本の
「ハンセン病」対策に問題があったわけで、隔離されていた人たちがそういう
気持ちにならないような社会になるには時間がかかるんですよね。
何十年も隔離されて生きてきたわけですし。
そういった問題提起もしているし、一方で「病気のせいでかなわなかった夢」
をかなえようと最後の力を振り絞って旅を続ける祖父の姿、待っていた仲間の
絆の強さが、この映画の「あきらめないこと」「友情の大切さ」を描いて
いるんだなと思いました。
祖父が夢を叶え、息も絶え絶え家族にいろんな言葉を言っているシーンが
あるのですが、ここで号泣。。。
滅多に映画館で泣けない私が久々に泣いてしまいましたよ。
ホント、いい作品でした。
お目当ての貞夫さんは、最後の神戸のSONEというライブハウスの粋なオーナー
として出てきます。
演奏もちょっとしているし、渋ーーい感じのちょい役でした。
貞夫さんはちょっとしか出てこなかったけど、映画自体は全編JAZZが流れて
いて、楽しめましたよ。




予告編。
よかったらご覧ください。
これを見たら、JAZZが好きな人は「見逃せない！」って
思うかも♪





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