「オーケストラ!」

yuko20602010-05-07

原題:Le Concert




『最後の12分間が最高です!!!』





※画像は映画「オーケストラ!」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!




ロシア・ボリショイ交響楽団で劇場清掃員として働く、さえない
中年男アンドレイ。
しかしかつては栄えあるボリショイオーケストラで主席を
つとめた天才指揮者だった。
共産主義時代、"ユダヤ主義者と人民の敵"と称された
ユダヤ系の演奏家たち全員の排斥を拒絶し、名声の絶頂期
に解雇されたのだ。
そんなある日、清掃中にアンドレイは、1枚のFAXを目にする。
それは、演奏を取りやめたサンフランシスコ交響楽団の代わりに、
パリのプレイエルに出演するオーケストラを2週間以内に見つけ
たいという内容のものだった。
FAXを見た瞬間、アンドレイは正気の沙汰とは思えない、とんでも
ないことを思いつく。
それは彼と同じく、いまや落ちぶれてしまった、かつての
オーケストラ仲間を集め、偽の楽団を結成し、ボリショイの代表と
してこのコンサートに出場するというものだった!
タクシー運転手、蚤の市業者、ポルノ映画の効果音担当…
モスクワの片隅でかろうじて生計をたてていたかつての仲間
たちを説得にまわり、パリに行くことになるのだが・・・。



この映画、公開前から相当評判になっていたので早く見たかった
のですが、今日はレディースデイだったので見に行ってきました。
今日はたまたまお休みだったので、16:30〜の回で見たのですが、
意外と空いていました。
でも、終わった後の19:10〜の回が激混みでビックリ!
皆さん、この映画に対する期待が大きいんでしょうね。
評判が評判を呼んで、大盛況なようです。



さて・・・この映画、ものすごくよかったです。
今年★5つをつけた映画ってこれが4つ目ですね。
最近、以前よりかなり辛口に評価をつけているのでなかなか
★5つは付けないのですが、この映画は文句なしで★5つを
つけます。
多分、年末の映画ランキングで「プレシャス」とこの
「オーケストラ!」のどちらを1位にするかで相当迷ってしまい
そうな気がします。 そのくらいいい作品でした。
この映画を作ったラデュ・ミヘイレアニュ監督の作品って海外の
映画祭ではかなり注目度が高いらしいのですが日本では
残念ながら、以前私がこのBlogでもご紹介した「約束の旅路」
しか公開されていないそうです。
この監督、ユダヤ人が迫害されて着たりした問題を扱う映画が
多いそうで、今回もそのことが描かれていましたね。
でも、そんなに強くそこを強調しているわけではないのですが。



ストーリーは、実際に香港であった偽のボリジョイオーケストラが
公演したというお話を基に書かれた脚本があったらしいの
ですが、そのストーリーがイマイチだったため、監督が自分の
イデアを膨らませて、今回の作品を作り上げたんだそうです。
この映画のほとんどは、ギャグだったり、風刺だったり、ドタバタな
お話で途中までは、「何が感動するんだ?」と言う感じなんですが、
そのギャグやドタバタなお話が、全てラストシーンの12分間の
チャイコフスキーの「バイオリン協奏曲」のシーンへの助走であり
そのシーンへの肉付けでしかないのです。
しかし、その助走である長ーーーいお話の中に、いろんなエッセンス
が含まれていて、最後「あ、そういうことだったのか!」という
納得になるのです。
この最後の12分間のオーケストラのシーン。
ものすごく感動します。
ゲストソリストであるアンヌ・マリ=ジャケのソロが始まった瞬間、
それまでグダグダな演奏をしていたメンバーが、30年前の全てを
思い出し、彼らの長く苦しかったことを消し去るように心を1つにして
素晴らしい音楽を奏で始めるのです。
もう、この瞬間、ものすごく鳥肌が立ってしまったし、ちょっと涙が
流れてきてしまいました。
このラストシーンを見るだけでもこの映画を見る価値は十分にある
と思うし、音楽Fanは絶対にこの映画を見逃してはいけませんね。
私も機会があればもう1回見たいし、DVDは買おうと思います。
今年イチオシの2本目です!!






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