「ファヴェーラの丘」

yuko20602008-03-31

原題:Favela Rising



『音楽や文化は、人を変え、環境も変えられるんですね。』



※画像は映画「ファヴェーラの丘」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!
という基準で評価してます。


“ファヴェーラ”と呼ばれる、麻薬ギャング、腐敗した軍警察に支配された
リオデジャネイロのスラム街。数あるファヴェーラの中でも最も危険な地区
として知られるヴィガリオ・ジェラウで生まれ育ったある男に焦点が当てられる。
彼の名はアンデルソン・サー。
家族や多くの友人をギャングや警察に殺されたアンデルソンは、悲しみとともに
「なぜ憎しみ、殺し合うのか?どうすれば暴力を止められるか」を考え始めた。
「音楽は、誰の胸にも響く!」
一筋の光を見いだした元麻薬密売人の彼は、仲間とともに『アフロレゲエ』という
グループを結成。
自らの悲劇を繰り返さないため、ギャングを夢見る子供達を救うため、銃や暴力では
なく音楽やダンスを武器に、ファヴェーラの丘に希望のリズムを響かせていく。




この映画、実は先週の日曜日(3/23)に、J-WAVEのサウージ・サウダージ
というラジオ番組の中で特集していて、とても見たくなり、試写会に
急いで応募したんですが、当たらず、某SNSで親切な方から譲って頂き
無事見てきました。
ありがとうございました!!


さて・・映画の方は、かなり低予算で作られたんだろうな、と言う感じの
ドキュメンタリー映画です。
若干フィルムのぶれとか見にくい部分があるのですが、それはそれとして
ドキュメンタリー映画としてじっくり見てもらえればと思います。
映画自体は81分ととても短いのですが、内容がとても濃いです。
舞台が「ファヴェーラ」と言われるいわゆるスラム街。
数あるファヴェーラの中でももっとも危険で、テロがあるような場所よりも
危険だと言われている・・・と言うような紹介が冒頭にありましたね。
子供たちは、ギャングになることを夢見ている。
女性たちもギャングの女になって、一目置かれるようになろうとしている、
それ以外の選択肢はない、という状態から、「アフロ・レゲエ」という
リズムバンドを結成し、地域の更生を図っていく、その様子をドキュメント
しています。
スラム街でもっとも危険というので、もっと人の殺戮シーンとかいろいろ
出てくるのかな、と若干怖い部分もあるかと覚悟していましたが、そういう
部分はほとんど見せず、そういった悲惨だったことは、若干の写真と、
「アフロ・レゲエ」の顔でもあり、この映画の主人公であるアンデルソン・サーや
インタビューされているそこの住人たちの証言で語られているくらいです。




「アフロ・レゲエ」が子供たちの学校で、リズムを教えているのですが、
楽器がないため、空になったドラム缶やポリ容器を太鼓代わりにして
一生懸命教えているのですが、それでもすごいリズムが出来上がっていて
これだけ、日本で恵まれた生活をしていると、彼らの生きる姿、躍動感、
物がないところから生まれる、知恵、創造力・・・などなどにただただ
感動するだけでした。
また、映画の中でも語られていますが、この「アフロ・レゲエ」の活動に
より、ギャングになろうとしていた子供たちの一部を救い、ギャングの
頭の弟が活動に参加したことにより、ギャングに感謝された・・などなど
語られています。
主人公のアンデルソン・サーは、本当にすごい人です。
普通なら、変えようなんて怖くて動けないのかもしれないけど、今は
地域の皆から慕われ、相談役になり、地域を変えているのです。
このパワー・・・本当にすごいなぁ〜と思いました。
これ以上書くとネタバレになってしまうので、書けませんが・・・
ぜひ、この映画たくさんの人に見て欲しいと思います。
4/5(土)〜、東京では恵比寿ガーデンプレイス内にある
東京都写真美術館」で公開されますよ。

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