「ブラッド・ダイヤモンド」

yuko20602007-03-30

原題:Blood Diamond




『個人的にデカプリオを見直しました。』



※画像は映画「ブラッド・ダイヤモンド」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!
という基準で評価してます。



地中から掘り起こされ、人の手に触れたとたん、そこに群がる人間の
あらゆる感情を吸い込むかのようにうごめきだすダイヤモンドという貴石。
3人の男女を引き寄せたのは、めったに産出されることはないという
巨大なピンク・ダイヤモンド。
彼らはそのダイヤに、それぞれ別の輝きを見た―。
 3人のひとりはダイヤの密売人。悪魔に魂を売った“死の商人”とも
言うべきこの男にとって、それは救いのない現実から脱出するための最後のチケット。
 もうひとりは闇ダイヤの採掘場に強制的に連れてこられた愚直な漁師。
偶然見つけた巨大ダイヤは、彼にとって、引き離された家族を奪還するための
なけなしの切り札。
そして、最後のひとりはアメリカからやってきた女性ジャーナリスト。
彼女にとってそれは、どうしても暴かなければならない真実のための動かぬ証拠。
1つのダイヤに託された、まったく違う3つの望み。
舞台は、狂気と混乱が支配する内戦下のアフリカ。
隠されたダイヤにたどり着くためには、一寸先もわからない地獄のような
行程を突き進まなければならない。
スリルを超えた衝撃の展開、一瞬一瞬が死と隣り合わせの試練、
自分自身の望みのために相手を利用し、相反する思惑に衝突をくりかえしながら、
極限の状況のなかで行動を共にする彼らに、やがて生じ始める変化。
ダイヤが約束する未来を、最後に手にすることができるのは誰なのか?



先日見た「約束の旅路」と同様に、日本とは想像できないような
世界の別の国で実際に起こっているかもしれないことがここには
描かれていると思いました。
先進国の人々がこぞって欲しがるダイヤモンドの裏に、紛争地域の
人々の血と涙が絡んでいる・・という事実が描かれていますね。
でも、デカプリオの演じていた主人公の話などは、実話ではないと思いますが
ある程度闇でダイヤモンドを取引している人の話などは、あるのだろうな、
と思いながら見ていました。
また、前宣伝を見ながら、小心者の私にはかなりハラハラドキドキで
エグいシーンも多いかな、と覚悟して見に行ったのですが、
それほどではなかったです。
確かに紛争のシーンとか殺戮シーンとか多少ありますけど。



正直、私はデカプリオが好きではありませんでした。
皆が「カッコイイ」と騒ぐほどカッコイイとも思ったことはないし、
演技が上手いともあまり思ったことがありません。
彼の作品はあまり見ていないし、最初に見た「ザ・ビーチ」の印象がかなり
悪かったので、彼の出演作品を避けてきた部分はありますね。
「ザ・ビーチ」で彼が演じていた役は、とても自分勝手なキャラクターで、
その印象がとても強かったです。
キャラクター自体が自分勝手なだけでなく、本人自体のキャラクターが
色濃く出ていた印象がとても強かったです。
そのあと、最近の作品ですが「アビエーター」
こちらは、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされていましたが
「Ray」のジェイミー・フォックスに賞を持っていかれましたね。
「アビエーター」は実在の人物を描いていた作品だったのですが
その時の評論家の評価は「本人が乗り移ったようだ」といわれて
いました。
しかし、やっぱりかなり自分勝手で傲慢な感じで、デカプリオ自身の
キャラクターが色濃く出ていたのでは?と感じてしまいやっぱり
好きになれなかったんですよね。


でも、今回の作品はそれほどアクの強さもキャラクターには
感じないし自然に映画に入っていけました。
上記の2作品にはないキャラクターで、私も自然に映画に
入り込めていけたので、この作品で彼への見方が少し変わったと
思います。
巷の映画評論家の間でも「この作品でデカプリオは一皮向けた」
とか、「演技が変わった」とよい評価がされているので
やはり、彼自身も少し年齢を重ね演技経験をつみ変わってきたのかも
知れないですね。


映画自体は2時間20分くらいあるので、かなり長めの映画ですが
長さを感じさせないし、最初から衝撃的なシーンが多いので
映画にスーーっと入っていけました。
一方では最初に書いたように、貧困地域で起きていることについて
考えなければいけない・・という問題提起がこの映画にはあり、
一方ではこの作品のストーリーの冒険部分が見れ、非常に
よく出来た作品だと思います。
個人的には、この映画かバベルが今年のアカデミー賞作品賞
受賞するものだと思っていたのですが・・・残念ですね。
デカプリオたちがピンクダイヤモンドを追って旅をするシーンで
雄大な自然が楽しめますし、スクリーンで見たほうが絶対に
迫力があって楽しめる作品だと思います。
ぜひ、映画館で見てくださいね。