「アラビアのロレンス」

原題:Lawrence of Arabia



『今の高性能カメラで撮影されていたら、ものすごい
 映像美だったでしょうね。』



※画像は今回はありません。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!
という基準で評価してます。


1914年、第1次世界大戦が勃発し、アラビアはドイツと同盟を結んだ
トルコ帝国の圧政下にあった。
英国はドイツ連合軍の勢力を分散させるため、稀代の天才戦略家ロレンスを
アラビアに派遣した。
アラブ王族の軍事顧問となったロレンスは、独自のゲリラ戦法を駆使して
反乱軍を指揮し、アラブ国民から砂漠の英雄とうたわれるようになる。
だが、次第に自分が軍上層部に利用されていることを知り、
アラブの民族も部族間の対立からロレンスを裏切っていく事となる。



今回はソニーピクチャーズから、この映画の完全版DVDが発売される
記念試写会に参加してきました。DVD試写という形で、DVDをスクリーンに
映写すると言う試写会だったんですけどね。
「不朽の名作」と言われ、長い間たくさんの人に親しまれてきたであろう
この作品、私は見るのが楽しみだったんですよ。
「映画好きとしては見ておけ!」という名作の1つではないかと思って
見に行きました。
しかし、この映画、超〜〜長いですね。
途中休憩を挟んで3時間40分。
昔の映画ってこういう映画多かったんですよね。
ずいぶん前に、「ベン・ハー」のニュープリント版の劇場招待券が当たり
銀座のテアトルシネマに見に行ったことがあって、こちらも途中休憩を
挟んで2幕あるという構成になってましたが、他にもこういう映画が
あるんでしょうね。
最近の映画はだいたい長くても3時間以内に収まっていて、昔の映画は
映像技術が進歩していない中でも、超大作なんていっぱい作って
いたんだろうなぁ〜と思います。
映画の前に「キネマ旬報」の編集長さんと司会の方のトークイベントが
あって、この映画の解説をしてくれたので、そうか〜なんて思いながら
見ることが出来てよかったです。
でも、ちょっとトークイベントが長すぎて、途中で寝ちゃったんですけどね(汗)



昔の映画って、CGとか使っていないから、どうやって映画を撮影していたんだろう、
と思うと、やっぱりエキストラなどを本当に使って撮影していたようですね。
今、この映画を撮りなおし・・リメイクを誰かがやったら、きっと砂漠での
戦いのシーンなどは、少人数のエキストラでコピー&ペーストで映像処理
してしまうんだろうなぁ〜って思います。
トークショーでの解説で言っていたのが、ロレンスとアラブ王族の王子の息子
アリが井戸で出会うシーンですが、遥か遠くからやってくるアリをずーーーっと
カメラが写していて、どんどん近づいてくる・・のですが、それをカメラで
1発で撮影する、見たいなことをやっていたそうです。
しかも450mmのレンズで取っていた!というのだから、すごいですね。
これを今、実際にやろうとしたら莫大なお金がかかるからやる人は居ないのかも
知れないですけど。
もしも、こういうシーンが当時、今の高画質なレンズで撮影されていたら
相当な映像美だろうなぁ〜と思います。
CGなどの技術が使えないからこその映像なのだと思いますけど。
他にもそんなシーンがいっぱいあって、砂漠の風景が美しかったりします。
「不朽の名作」と言われるのが、ここにあるんでしょうね。
ストーリー自体は私の苦手な「戦争もの」なんですけど、それほど残酷な
シーンがないので、普通に見れました。
あと、ロレンスやアリの心理描写が結構あって、そこに引き込まれていく
映画だと思います。
残念ながら、この映画をスクリーンで見ることは、もう出来ないかも
知れないのですが、この映画には昔の映画の良さを随所に感じることが出来ます。
もし、機会があれば、スクリーンで、大画面で見てください。