「Time For Healing」 The Sounds Of Blackness

yuko20602007-01-07




やっと40枚目まで来ました。
そして、このキリのいいところに、本当に大好きなこのCDを
ご紹介したいと思います。


このCDを早く登場させたくて、このシリーズちょっと頑張っていたのも事実です。
今、「海外のアーティストで1組だけ会わせてくれるとしたら、誰に会いたい?」
と聞かれて、その願いを叶えてもらえるなら、私は迷わず
「The Sounds Of Blackness(以下SOB)に会いたい!」というでしょう。
そのくらい、なかなか最近見ることが出来ないアーティストでそして、
大好きなアーティストです。
11/18の日記にもちらりと書きましたが、大阪の公演にいけず
涙をのんだこともあり、今、一番会いたいアーティストですね。



まずはこのCDとの出会いから。
このCDとの出会いは非常に衝撃的でした。
私が愛読している「ADLIB」という雑誌のNewReleaseのCD紹介コーナーで
見つけたのが最初です。
このCDの発売が'97年5月なので、恐らくADLIBの'97.5月号だと思います。
基本的に雑誌のコメントだけで私はCDを買いません。
必ず試聴したりしない限り、聴いたことのないCDを買うことはまずないのですが、
このCDが発売される頃「Gospelに詳しくなりたい!」という、私のジャンルテーマ
みたいなものがあって、そこに引っかかったのがこのCDでした。
発売が延期になったりして、1ヶ月くらい待たされたりしましたが手にした時は、
非常にこのCDを聴きまくった覚えがあります。


次に、「Gospel」というジャンルの簡単な説明を。
このCDを買った頃、Gospelについて調べたことがあったのですが、本来「Gospel」
とは、神(キリストですね)を敬愛する賛歌で、音楽のジャンルはRockでも、Popsでも、
Jazzでも、カントリーでも何でもありで、神に対する愛とか神についての歌だったら
「Gospel」と呼ぶんだそうです。
カントリーだったら「カントリー・ゴスペル」ロックだったら「ロック・ゴスペル」
と呼ぶそうです。
しかし、実際に音楽のジャンルとしてCD屋さんで「Gospel」を捕らえると、
天使にラブソングを」という映画で出てきた大人数のコーラス・ハーモニーで
BlackMusicの要素がふんだんに入った音楽・・という認識だと思います。


さて。。SOBの紹介を簡単に。このCDのライナーノーツから抜粋です。
アメリカ・ミネソタでリーダーのゲーリー・ハインズがSOBの前身となる
ゴスペルクワイアー1971年に結成。既に現在から30年以上キャリアを重ねて
いるということですね。
名Producerである「ジャム&ルイス」の目にとまったのが1991年のことで、
その時彼らのレーベルから初めてCDをリリースしたとのことです。
ジャム&ルイスの目にとまるまでは本国アメリカでも地元ミネソタを除けば
ほとんど知られていない存在だったそうです。このアルバムの前に
発売されている3枚は、彼らが1971〜発展系として演じられてきた
ショー&ミュージカルがCD化されたものだそうです。
しかし、この作品からジャム&ルイスが手を引き、どうやらCDの為に
作られた作品のようです。彼らの音楽は、グループの名前の通り、
Gospelだけでなく、Black Musicや、黒人が発祥の音楽を内包した
音楽となっています。黒人が発祥の音楽といえば、Jazz、Blues、Soul、
R&B、Funkなどですね。
それらの要素が取り込まれて、その上でGospel色の強い作品になっています。


CDの解説にも書かれていましたが、曲によってコーラスが20〜70人まで
増減するそうです。いつか70人の大所帯で聞いてみたいですね。
正直、バックの演奏はそれほど「上手いっ」という感じではないのですが、
メインが人の声、人の声による美しいハーモニーなので、
それはそれでよいと思います。


曲の歌詞には【Love】という言葉が結構出てきますが、Love Songではなく、
神に対する「敬愛」とか「愛」とか「博愛」という意味合いが非常に強いです。
Song Listを見ても、「God Cares」とか「Crisis」とか神に対する歌が
出てくるので、歌を聴いていると非常に心が洗われます。
また、非常にカバーが上手いグループでもありますね。
この中では、The O'Jaysの「Love Train」(GapのCMでこの曲をちょっと
リメイクしたものが使われていましたね)、Sly& The Family Stoneの
「You Can Make It If You Try」などがカバーされているのですが、
このカバーアレンジが非常によいです。原曲そのままに、
上手くGospel風にアレンジしてあって違和感なく聞くことが出来ます。
彼らはこのCDより後に3回グラミー賞を受賞しているという素晴らしい
アーティストなので、ぜひたくさんの人に聞いて「愛」を感じてもらいたいですね。