「ゲド戦記」

yuko20602006-07-02



『現代と重なる部分がある物語です。』


※画像は映画「ゲド戦記」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!
という基準で評価してます。


物語の舞台は、多島海世界“アースシー”。
アースシーでは、さまざまな異変が起こり始めていた。
聖なる生き物である竜が共食いを始め、家畜は疫病に倒れ、
農民は田畑を捨て、職人は技を忘れていく。
街では人狩りによる人身売買が行われ、まがい物が売られ、
麻薬が蔓延し、人々は忙しく動き回っているが生きる目的を
失っているように見えた。
そして人々は、言葉から成り立つ魔法を信じることができなくなっていった。
世界の均衡を崩すものの正体をつきとめる旅に出た大賢人ハイタカこと
ゲドは、父王を刺し国を捨てた王子アレンと出会う。



個人的に、「千と千尋の神隠し」でジブリ作品にかなりはまり、
それ以降、宮崎映画を見ようと思ってみているのですが、
前作の「ハウルの城」で期待を裏切られたので、あまり期待せず
見ていたのですが、なかなかよい作品で、子供から大人まで
楽しめる作品だと思います。
チラシの解説を読むと・・この作品は「指輪物語」「ナルニア国物語
に並び称されるファンタジー文学の傑作といわれている
作品だそうで、数多く映画化の話があったらしいのですが、
原作者が拒否。宮崎駿監督も、映画化を打診したことがあったそうですが、
断られたそうです。
しかし、「千と千尋の神隠し」でアカデミー賞を受賞したことから
3年ほど前に、原作者から映画化の打診が舞い込んできたそうです。


今回の作品は、宮崎駿監督のご長男で、ジブリ美術館を造るにあたり、
宮崎駿監督と渡り合い、強権を撥ね退けたというご子息だそうで、
血を受け継いでいる感じはあります。



ストーリーは上手くまとまっているのではないでしょうか。
実際の小説を読んでいないので分かりませんが、分かりやすい
ストーリーになっていて、迫力があって面白かったです。
話の内容としては、何が本物で、何がウソなのか。
何が幸せで、何が幸せじゃないのか・・それをどう感じて
生きていけばいいのか、というのを提起している映画だと
思いました。
主人公のアレンは、自分の心の闇に惑わされて、本当の
自分を見失っている。
ハイタカと旅をするうちに、自分の身勝手さや、力のなさなどに
気づいて変わっていくのが、よいですね。
ハイタカが身を寄せる、テナーの家で住んでいるテルーが
なかなかアレンに心を開こうとしませんが、曲がったものの
見方をするようでいて、物事の本質を見ている姿を
見習わなければならないと思いました。
かなり、深いことを語っている映画だと思います。


注目すべきなのは、テルーの声を担当し映画の主題歌を
歌っている「手嶌葵」さん。
主題歌を、映画の中でアカペラで歌っているのですが、
無名の新人とは思えない、堂々としたしっかりとした
歌いっぷりで、うひゃー!!という感じでした。
彼女の歌声にも注目です。