「ぼくを葬(おく)る」

yuko20602006-05-20



『孤独な人生の終わらせ方でした。』


※画像は映画「ぼくを葬(おく)る」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!
という基準で評価してます。


 人の心をとらえる美しく魅力的な容姿に恵まれたロマンは31歳、
パリ在住のフォトグラファー。
ファッション業界でその才能を認められ、刺激に満ちた仕事が
次々と舞い込む充実した毎日を送っていた。
そんな彼がある日突然、仕事中に倒れ、病院に運ばれる。
病院で下された診断は「不治の病で余命3ヶ月だ」と宣告される。
 怒り、悲しみ、絶望…様々な感情の嵐にのみこまれながら、
ロマンは一緒に暮らす恋人には一方的に別れを告げ、
愛しているけれど軋轢も多い家族には静かにカメラを向けることで
さよならをいい、そして─ 。
差し迫った命の期限に向けて、ロマンが選択した道とは。



いやぁ〜美しいけれど、淡々とした映画でした。
主人公のロマンは、同性愛者で、恋人も男の人だし。
でも、そういう同性愛者の体の関係とかもきれいに描いちゃうのが
フランス映画のすごいところですねぇ。


それでもって、不治の病を宣告されるまで家族をあまり
大事にしていなくて、才能があるから好きに生きてきたのですが、
余生をどうするかを考え始め、誰にも自分が癌で死んでいくことを
打ち明けられずに苦悩していくんですね。
でも、どうしても誰かに打ち明けたくて、おばあさんにだけ
会いに行って打ち明けるのですが。
とにかく、苦悩振りがもどかしくもあり切なくもありました。
また、おばあさんの家に行く途中で、不妊に悩んでいる
女性に、子種を・・と言われて、最初は断るのですが
どうせ自分は死んでしまうのだから、証を残そうと、その女性の
願いを聞き入れたりしていくのです。
最後は、浜辺で寝転んで静かに死んでいくんですが、
とても孤独で悲しい気がしました。
でも、このラストシーンがとてもフランス映画っぽくて
美しかった気がします。
映画館でどうしても・・という映画ではないので★3つ
になりましたが、芸術性の高い映画なので、オススメです。