「歓びを歌にのせて」

yuko20602005-11-28

英題:As it is in heaven
原題:Så som i himmelen



『ブラ〜ボ〜!!!!』



※画像は映画「歓びを歌にのせて」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!
という基準で評価してます。


世界を舞台に活躍する著名なオーケストラ指揮者ダニエル。
彼は過酷な公演スケジュールとプレッシャーの中、病に倒れ、
第一線を退くことになる。
心臓がぼろぼろだといわれ、深い孤独を抱えて、彼は生まれ
故郷の小さな村に戻った。
音楽にはもう関わらないと決めていたダニエルだったが、
ある日、地元の聖歌隊の助言・指導を依頼される。
メンバーは全員まったくの素人。
しかし、心から音楽を愛する彼らの心に触れ、ダニエルは
音楽の素晴らしさを思い出していく。
オーケストラしか指導したことがなかった彼だが、試行錯誤
しながら、聖歌隊を指導していく。
不器用で、それぞれの人生に様々な問題を抱えていた村の
聖歌隊メンバーも、ダニエルと過ごすうちに、それぞれが
変わろうとしていく。
村にも変化が訪れる。



今回はニッポン放送の試写会に参加させていただきました。
いやぁ〜、すばらしい映画でした。
もし、映画を1人で見ていたら絶対に「ブラボー!!」と
叫んでいましたよ。知らない人と一緒に見ていたので、もちろん
そんなこと出来ませんでしたが。
来年のアカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品だと言うこと
だったので、結構期待していたのですが、期待を裏切りません
でしたねぇ。
試写会の前に、ニッポン放送増田みのりアナウンサーが
「とにかくいい映画なので」と言っていたので、わくわく
しながら見ていたのですが、本当にすばらしかった。
出ているキャストが、ものすごくきれいな人とか、そういう
人たちなのではないのですが、身近な感じのする出演者が
日々、ありえそうな葛藤をしながら、人々が主人公ダニエルとの
交流によって、変わっていくところがよかったです。
3ヶ所ほどウルウル来てしまったところがあるのですが、
ジーンと心にしみてくる作品でした。
聖歌隊がどんどん歌が上手くなってきて、すばらしかったです。
この辺は今年公開された「コーラス」とストーリー的に
重なる部分がありますねぇ。



映画の中で、ガブリエラという旦那さんにDVをされている女性が
出てきて、その女性が歌が上手い・・・という設定なのですが、
スウェーデンを代表する人気歌手ヘレン・ヒョホルムという方が
演じていて、この方の歌がものすごくよかったです。
映画のチラシにも「彼女の歌が映画に息を吹き込んだ」と
書いてあって、彼女が映画の主人公でもないのですがかなり
重要な役目でした。
彼女の歌にも注目ですね。


この映画の監督さん、映画の作り方が上手いなぁ〜と思いました。
最初の3〜5分間が、主人公ダニエルの幼少から今までの回想という
感じで、ここだけがちょっとごちゃごちゃしていて、早まわし・・
って感じなのですが、これが映画には意外に重要で、その手法が
後々映画を見ていくうちに「うまい!」と思いました。
それから、映画のシーン〜違うシーンに移るとき。
そのシーンをFade Outさせて、一旦真っ黒な画面を1〜2秒あえて
切るように入れる。
そのことによって、話題が変わる・・みたいなことがわかる!
それが、上手くつながれている・・切れたように感じない。
そこが本当にすごいと思いました。
こういう映画の手法をした映画って今まであまり見たことが
なかった気がするのですが。。。




そして、何より感動したのがラストシーン。
主人公ダニエルが何度も映画の中で言っていたせりふ。
「人によろこびを与える音楽をつくりたい」
(↑ちょっとセリフがまちがっているかも!!ごめんなさい)
と言っていたこと。
その彼の夢がラストシーンで叶うんですね。
コンテストのシーンなのですが、会場全体が1つになっていくんです。
このシーンが最高にすばらしくて鳥肌が立ってなきました。
『音楽が人の心をひとつにする』というまさにそれを
誰しもが体感できるように表現したシーンで、本当にすばらしかった。
このシーンを見て「ブラボー!!!」と叫びたかったです。
音楽が好きな人は、この映画は絶対に見てください。
本当に感動できますよ。
私ももう1回スクリーンで見たいです。
この映画、アカデミー賞外国語映画賞をきっと受賞できると
私は確証してます。
3月の発表が楽しみです。外れたらどうしよう・・・