「ビューティフル・ボーイ」

yuko20602005-10-28



『女の心と男性の体・・そして格闘技。永遠の
 難しいテーマですね。』

※10/26に見た映画2本目の紹介です。


※画像は映画「ビューティフル・ボーイ」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!
という基準で評価してます


タイのバンコクにあるキャバレーに、ひとりの外国人記者がやってくる。
ムエタイ選手のパリンヤー・ジャルーンポーンを取材するのが
目的だった。
しかし、パリンヤーはその場を立ち去った後だった。
記者はあわててパリンヤーの後を追って店を飛び出すが、外でもめ事に
巻き込まれてしまう。そこを助けてくれたのが、彼が探していた
パリンヤーその人だった。


パリンヤーは、1981年、タイ北部の村の貧しい家に生まれた。
愛称はトゥム。心優しい少年だった彼は、弱虫で、村の子どもたちに
いじめられてばかりだった。
そんな彼の興味の対象は「化粧」。父親は、トゥムが
「カトゥーイ(ゲイのこと)」に育ってしまうのではないかと心配するが、
母親は「そうなったとしても、それはトゥムの運命なのだから」と
優しく彼を見守る。
それから何年か後、トゥムはひょんなことから村の祭りで行われていた
ムエタイの試合に出ることになってしまう。
そして、ムエタイはまったくの素人だったにもかかわらず、トゥムは試合に
勝ってしまう。
試合の賞金を手にした彼は、「これで家族を養えるのでは」と貧しい家計を
助けるため、選手として賞金を稼ぐことを夢見て、ムエタイを習い始める。
厳しい練習を積み、連戦連勝の人気選手となるが、同時に女性としての
自分を必死に押し殺していた。そんな苦悩を知ったコーチは、トゥムに
化粧してリングに立つよう指示する。
観客の中には、客寄せのためのパフォーマンスだと思い、神聖なムエタイ
汚す行為だと怒りだす者もいた。しかし、彼は、幼い頃から自分のことを
男の体に生まれてしまった女だと信じ、本当の自分をさがし求めて
いたのだった。


うぅ〜ん、この性転換とか、自分の性に違和感を感じるとか
言う問題は、永遠の課題ですねぇ。
しかし、タイは想像するに、日本よりもそういうところに
寛容なような気がしますが。
だからこそ、映画化できたのかなぁ〜と思ったりします。
主人公のパリンヤーは、本当に強い選手だったんですねぇ。
本を見て、ムエタイの技をマスターしたりして、体が
軽いのを武器に、鍛え上げて、馬鹿にする相手をどんどん
倒していくんですねぇ。
その様子がすごくよかったです。
ムエタイのシーンは、あまり痛そう!とか思えず、目をそらす
ことがなく見れました。
試合のシーンが短いわけでもないんですけどねぇ。
なぜか、エグくは見えなかったです。
そういう意味では、殴られたりするのを見るのが嫌いな人でも
見れる映画なのではないかしら。
パリンヤーは、とにかく心やさしいのと、自分の性に違和感を
感じているのは、前世で悪いことをしたから受けている試練だと
自分のことを受け入れているんですねぇ。
そこが、すごいと思いました。
そして、周りに理解のある人に恵まれたことがよかったのかな。
母親とムエタイのコーチ夫妻が、とても暖かくそんなパリンヤーを
見守って認めているところが良かったですね。


この映画、もうすぐ公開が終わりみたいなんですけど、
こういう永遠の難しいテーマが好きな人にはオススメです。
けっこうサラっと見れる感じなので、オススメです。