愛の神、エロス

yuko20602005-04-05



※画像は映画「愛の神、エロス」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!
という基準で評価してます。


この作品は『花様年華』『ブエノスアイレス』などのウォン・カーウァイ監督、
セックスと嘘とビデオテープ』などのスティーヴン・ソダーバーグ監督、
『情事』『欲望』などのミケランジェロ・アントニオーニ監督がそれぞれの
視点で「エロス」をテーマに作品を作りそれを1本の映画として融合させた
作品です。



【エロスの純愛】:若き仕立て屋の恋ウォン・カーウァイ監督
1963年の香港。
仕立屋見習いのチャンは、高級娼婦ホアの元へ仮縫いに訪れる。
ホアに触れられその手の感触を焼き付けたまま、チャンはドレスを縫い続ける。
【エロスの悪戯】:ペンローズの悩み−スティーヴン・ソダーバーグ監督
1955年のニューヨーク。
広告クリエーターのペンローズは、精神科医のパールに夢の解析を依頼する。
何度も見つづける夢の中に出てくる女性が誰なのか思い出せない。
そして、夢の終わりに鳴り続ける電話。
その夢の正体は・・・
【エロスの誘惑】:危険な道筋−ミケランジェロ・アントニオーニ監督
真夏のトスカーナ
結婚生活に行き詰ったクリストファーとクロエは、ドライブをしていても
口論が絶えない。
海辺のレストランで2人で食事をしている時に馬に乗った美しい女性を見かけ、
クリストファーは彼女のことが気になる。浜辺の塔で暮らす女性だと言うことが
分かり、浜辺の棟に彼女を訪ね関係を持つがクリストファーだが・・。



テーマが「エロス」ということで、辞書でこの単語を調べると
1 異性に対する、性愛としての愛。愛欲。
2 プラトン哲学で、真善美へのあこがれという純化された衝動。
という意味が出てきました。
今回のテーマは1、2両方がテーマになっているのではないでしょうか。
内容的には、かなり哲学的でしたね。
「何を訴えたいのか分からない」と見て感じる人も多い作品かもしれません。
しかし、とても美しい芸術作品になっていました。
特に最初の「仕立て屋の恋」は美しかったですね。
あまり、肉体的なものを使わずに、精神的なものを表現している感じで。
香港映画ならでは!の表現だったと思います。
というか、ウォン・カーウァイ監督の世界観が出ていたのかな。
私はこのセクションが1番好きでした。


セクションとセクションを絵と音楽でつないでいて、音楽が、ブラジルの
巨匠と言われる「カエターノ・ヴェローゾ」というミュージシャンの
音楽でした。それがなかなか素晴らしい音楽でした。
私的には「芸術的な作品」ということで★4つをつけてもいいかなぁ〜と
思ったのですが、一緒に見に行った友人が「よく分からなかった」と
言っていたので賛否両論の評価になるだろうと言うことで、ちょっと
辛口で★3つにしました。
哲学的なテーマが好きな方は、ぜひ見てください。