「微笑みに出逢う街角」

yuko20602005-02-16



※画像は映画「微笑みに出逢う街角」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。 
★★★★★が満点です。


この作品は、ソフィア・ローレンの記念すべき
100本目の出演作になり、台本を読んで作品の
よさに、記念すべき節目の作品として選んだと
聞いています。



カナダのトロントの美しい街角で繰り広げられる3人の
女性の物語。
ソフィア・ローレン演じるオリビアは、車椅子生活の
夫と2人暮しのごく普通の主婦。
リビアは毎週公園に通いデッサンを続けているが、
夫はその事を全く知らない。
芸術の都「フィレンツェ」を夢見て公園へ通いつづける
彼女の心、過去には誰にも言えない秘密がある。


ナタリアは著名なジャーナリストを父に持つ。
「TIME」誌の表紙で華々しいデビューを飾る。
その写真はアンゴラの戦火の中で撮られた戦場写真。
戦火におびえている一人の少女が写っている。
しかし、ナタリアは少女を写した瞬間のことを全く
覚えていない。
そして、彼女がその後どうなったのか・・それだけが
頭の中から離れず苦しんでいる。


キャサリーンはチェロ奏者。
旦那と娘がいるにもかかわらず、コンサートツアーが
終わっても家に帰ろうとしない。
彼女の心を長年苦しめつづけているのは、幼き日、
彼女の母親を死に追いやった父親の存在。
その父親が刑期を追えて出所してくる。
彼女にとって父親に復習することが、全てだった。。。


3人の物語がつながっていないようでつながっている
ように、上手く描かれています。
最後の最後でつながるのですが・・・途中途中、
違和感なく、街角ですれ違ったり、ある少女を通して
つながっていたりします。
このお話は、淡々と3人の女性の日常生活をつづられて
いますが、とても胸を打たれます。
自分の人生を変えようとしているさま、罪悪感に
もがき苦しんでいるさま、など。
周りの男性も、自分たちの思い通りにしようと、理不尽な
ことを要求したりするのですが、それに負けず、最後には
自分の思ったとおりに進んでいき、結局男性達も
その生き様に手を差し伸べる様子が、とてもよかったです。
多分、登場人物の設定上、1番年が近いせいなのか?
私は、ナタリアの苦悩の様子に心を打たれ涙して
しまいました。彼女が写真をとった時のことを思い出し、
少女に対して罪悪感を感じ、苦しんでいる様子が、とても
胸を打たれます。


この映画は、女性に特に見て欲しい映画でした。
淡々としているけれど、心打たれるストーリーでした。