4/2 Incognito@BLUE NOTE 1st&2nd

<Member>
Jean Paul "Bluey" Maunick(g,vo)、
Chris Ballin(vo)、Vanessa Haynes(vo)、
Lorraine Cato-Price(vo)、Sid Gauld(tp)、
Alistair White(tb)、Jamie Anderson(sax)、
Matt Cooper(key)、Julian Crampton(b)、
Pete Ray Biggin(ds)
Guitar Guest:近田潔人(Kiyoto Konda)



<Set List>
1st&2nd
1. Roots
2. Labour Of Love
3. 1975
4. Parisienne Girl
5. Still A Friend Of Mine
6. Colibri     *2ndのみGuitar Guestあり
7. Low Down  *2ndのみGuitar Guestあり
8. Expresso Maudureira
9. Good Love
10.Living Against The River
11.Reach Out
12.Everyday



Enc.
1.Don't You Worry 'bout A Thing (Vanessa & Matt Cooper)
2.Jacob's Ladder
3.Nights Over Egypt




震災直後のライブなので、本当に来日してくれるのか直前まで
分からなかったのですが、予定していたゲストのMario Biondi
以外は皆来日してくれました。本当によかった!
BLUE NOTEの公式Blogにも書いてありますが、3/29に新宿の
「ブルックリンパーラー」で行われたBlueyがDJを務めたイベント
の記事で、本人がこう語っていたそうです。
『なぜ、今この時期に日本に来たか。それは人間として困っている
人たちの元に駆けつけるのは当然のこと。それができなければ、
自分自身を人間として失格と思ってしまう』
彼は今こそ日本に来てMusicianとして音楽を届けて人々を元気に
するべきだと考えて、周囲の反対を押し切って日本に来てくれた
そうです。
また、ライブのスタートでもBlueyが「イッショニタテナオソー」と
日本語で挨拶してスタート。
Blueyから日本への強い思いが感じられました。




ライブの方は・・・
今回、ビックリしたのが(b)のJulian Cramptonと暴れ馬Drummerの
Peteくんの相性がよくて、もちろんPeteくんがどんどん成長して
いるのもあると思うけど、Peteくんの荒さが上手く生かされている
感じでした。
今までBassを務めていたFransis Hiltonくんは上手いのだけどPete
くんの暴れっぷりをかなり抑えて、Grooveをかなり彼が引っ張って
いる感じであまり2人の相性のよさは感じなかったけど、Julianとの
コンビネーションは2人がそれぞれ作り出すGrooveが上手く合っている上、
Julianにはとても余裕があってずっしりと構えているので、Peteくんの
リズムの暴れっぷりや途中、リズムがスッコ抜けてもOKみたいな感じで
ずっしり構えている感じがしました。
この2人のコンビネーションはかなり良かったです。
Fransisくんは、前のDrummer、Richard Bailyとの相性の方がいい感じが
しました。
今回のライブは、Julianの太いベースがかなりバンドをしっかり支えて
いていい感じでした。
ライブが終わってからJulian本人から聞いたのですが、今回の日本公演〜
Incognitoに再合流(以前も在籍してましたので)したそうです。
久々のツアーで今回が最初の週だったそうです。
それで見れた私たちはLuckyでしたね。
また、一緒に見に行ったBassist2名はJulianのベースに熱狂しまくりっ!
で、その様子を隣で見ていて楽しかったですけどね。
Vanessaもライブを重ねるごとに良くなっていて、前はIncognitoのカラー
じゃないなぁって思っていたけど、どんどんIncognitoのカラーになって
いて、今回は看板Vocalistとして、引っ張っていて非常によかったです。
「Lowdown」では歌いだしの部分でわざとCDで歌っているChaka Khan
マネをしていました(気づいていた人いたかなぁ?)
この曲では部分部分で、Chakaの声の感じをわざと出していたり逆に
自分のOriginalityを出しながら歌っている部分がありこの人
すごいなぁ〜!!って思いました。
3/30は体調不良でライブを欠席したもう1人のDiva・Lorraineはとても
楽しそうに歌っていました。
今回で来日が2回目。すっかりもう1人の女性Vocalとしてハマっていた
のは見事でした。彼女は白人でありながら、黒人の持つコブシとかの
Vibeを持っていて、Incognitoにはかなり合っているVocalistだなぁ〜と
前回も思っていたのですが、Vanessaとの声の相性もよいし非常に
よかったです。
ライブは非常に盛り上がっていて、メンバーがソロをすると拍手も
たくさん沸いていたし、歓声や合いの手もいっぱい入っていて盛り
上がってました。
両ステージとも最前列のど真ん中にいたのですが、1stではどこで
仕掛けるか迷っている間に「Reach Out」まで行ってしまい、Blueyに
促されて総立ちになる羽目に・・・。
2ndでは「Colibriから行こう!」と友人と打合せ、「Colibri」の冒頭
のギターのカッティングが始まった瞬間から立ったら、Blueyが
「ちょっと待って」と中断して、Blueyと親交のあるギタリスト近田潔人
さんが登場。
「Colibri」の冒頭のギターカッティングをBlueyと近田さんで掛け合いを
やっていて、カッコよかったです。
また、私たちが立ったら、アリーナ席の8割くらいが立って一緒に
盛り上がってくれたので嬉しかったです。



今回、ライブで初めて演奏された「Parisienne Girl」は1979年に発売
されたIncognitoの1st Album「Jazz Funk」の1曲目に収録されている
曲で、お金がなくて何とかレコーディングしてレコード会社に売り込んで
リリースにこぎつけたアルバムだったのですが、当時は昼間に別の仕事を
していたとのこと。
Fenderの工場で働いていたらしいのですがフォークリフトFender Rhodes
をトラックに積み込んだり、ギターやRhodesのパッキングをしたりして
いたそうです。
ある日、友達が仕事中にBlueyの元に走ってきて「Bluey、君の音楽が
流れているよ」と。 Blueyは仕事中にも関わらず手を止めてスピーカー
から流れる音楽をしばし聴いていたそうです。
当時のマネージャーにはいい顔されなかったけど、その時流れてきた
曲がこの「Parisienne Girl」だったとのことで、彼を音楽で仕事をしていく
ということに導いた曲でもあるという話をしていました。
インストの曲なのですが、かなりノリもよくていい曲でした。
30年以上も前にこんないい曲を書いていたんだなぁ〜と面白く聞かせて
もらいました。
途中、Blueyの歌うところがあったり、Mattのソロがあったりして、
楽器奏者の見せ所の多い曲でした。



あと、今回演奏された「Living Against The River」。
この曲が演奏されるときにBlueyがMCでこんなことを話していました。
今の日本はもがき・苦悩で押しつぶされている。
先日の地震のニュースをイギリスで見ていて「あの美しい日本が消えて
いる!!」とものすごくいたたまれない気持ちになった。
家が流され、たくさんの人が家族を探し、家族がいなくなり寒い思いを
し悲惨な状況を毎日テレビで見て本当につらかった。
今は本当に日本がとても大変な時だけど、この曲は、Blueyが
「人生には悪いこと、つらいことがたくさんあるけれどそれを乗り越えて
いこうという気持ちで書いた曲なんだ」
あなたたちのために演奏します・・・。と言って演奏してくれました。
彼らが日本を想って強い気持ちで来日してライブをやってくれたこと
等々を知っていたので、私はコメントを聞きながら泣き出してしまい、
ずっと曲の最中、泣いてしまいました。
彼らの暖かい気持ちに泣かずにはいられなかったです。
最前列のど真ん中の席・・・メンバーの目の前にいたので特にLorraine
やVanessaを泣かせてしまいました・・・。
でも、ホントIncognitoの日本を想ってくれる強い気持ちが本当に
暖かく伝わってきて嬉しかったです。
この曲のあと「Are you ready to the party??」という呼びかけに
両ステージとも総立ち。
「Reach Out」では名物のHorn隊のダンスがちょっとリニューアルして
大盛り上がり。
そのまま「Everyday」へ突入して、一旦ライブは終了。
でも、メンバーは引っ込まず、メンバー紹介をして、Blueyがまた
「この曲は皆へ」と言って、Matt CooperのKeyboardとVanessaの
弾き語りで「Don't you worry 'bout a thing」を歌ってくれました。
いつものIncognitoのノリノリのVersionではなく静かに弾き語り
してくれて、これがまた泣かせました。。。
また、ここでかなり泣いてしまい、周りに涙が伝染してしまい、
1stではVanessaを泣かせてしまいました・・・。
歌い終わって泣き出したVanessaを一緒にウルウルしていた
Julianがハグし、そこに次々メンバーが上から上からハグしていって
皆で輪になって抱き合ってました。
2ndでは、Vanessaが泣かないように頑張っていて、今度は後ろで見て
いたLorraineが泣いてしまい、歌い終わったVanessaがLorraineを
抱きしめるとまた次々メンバーが上から上からハグに加わってまた
皆で輪になって抱き合ってました。
ホント、Incognitoのメンバーってとっても仲がいいんですね。
その様子を見て私たちも暖かくなりました。


この後、JulianをFeatureした「Jacob's Ladder」を演奏し、最後に
「Nights Over Egypt」を演奏して終了。
そして、いつもどおりのセリフ
「Beyond the color, Beyond the creed, we are one people,
Peace! One Love!!」と言って、ボブ・マーリーの「One Love」がかかり
皆で合唱。
Blueyは退場側の通路でたくさんの人に握手を求められ丁寧に
応じて引っ込んでいきました。




私はライブ終了後、メンバーたちとたくさん話をしてきました。
Blueyとも直接話したのですが、Blueyは私や友人など毎回見に来ている
知った顔の人たちがいて「あ、いつも来てる人たちがいる!」と思い、
私たちの笑顔や元気な顔を見て、とても嬉しかったし、私たちの
顔を見て日本に来て本当によかったと思ったと言ってくれました。
見に行った私たちも彼らから勇気やPower、たくさんの愛をもらいました。
本当に今回のライブははIncognitoのFanでよかったな、と心から思いました。
こんな温かい人の作る音楽をずっと長い間好きでいられたんですね。
とても誇りに思います。

そして、メンバー皆に「こんな時に日本に来てくれてありがとう。
日本はいま大変な状況で、皆が落ち込んでいる。これからツアーする
各所でたくさんの人たちがIncognitoを待っているから彼らに勇気と
Powerをぜひあげてきて」とお願いしておきました。
彼らも「今回日本に来られて本当に良かったしまた近いうちに来るよ」
と言ってくれました。
本当に強い気持ちを持って、音楽と言う素晴らしいVibeを私たちに
届けにきてくれて本当にありがとう!!
これからIncognitoのライブに参加される方はぜひ、彼らから
たくさん、愛とPowerをもらって帰ってきてくださいね(^^)






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