「ブラックブック」

yuko20602007-03-15

原題:Zwartboek



『最後まで誰が裏切り者か分からない、ミステリアスな映画でした。』



※画像は映画「ブラックブック」のものです。
表題の★は、私の中の評価です。
★★★★★が満点です。
<★の基準>
★:時間と金返せ!
★★:レンタルDVD(ビデオ)で十分です。
★★★:まぁまぁ〜。映画館でどうしても見るほどではないかも。
★★★★:お金はらってみる価値アリ。劇場で見てください。
★★★★★:超〜最高!オススメ!!もう1回スクリーンで見たい!
という基準で評価してます。



1944年、ナチス・ドイツ占領下のオランダ。
若く美しいユダヤ人歌手ラヘルは、ドイツ軍から解放されたオランダ南部へ
逃げようとするが、何者かの裏切りによって目の前で両親や弟をナチス
殺されてしまう。
彼女だけは運良く助かり、レジデンス同盟の一員として働き始める。
名前をエリスと変え、ブルネットの髪をブロンドに染め、レジスタンスの
スパイとして諜報部のトップであるドイツ将校ムンツェにその美貌と歌声を
武器に近づいて行く。
だが憎むべき敵であるはずのムンツェの優しさに触れ、彼女は次第に彼を
愛するようになってしまう。
一方レジスタンスたちは、ドイツ軍に囚われた仲間たちを救出しようと画策
する。
しかし作戦は失敗に終り、ドイツ側に寝返ったという濡れ衣がエリスに
着せられてしまう・・・



先週、「ゴーストライダー」を映画館に見に行った時、この作品の
劇場予告を見たのですが、ちょっとドキドキして最後まで見れる映画かな・・
と心配になっていたのですが、それほどエグいシーンなどはなくて、最後まで
しっかり見ることが出来ました。
物語の背景が第二次世界大戦ナチスドイツ占領下のオランダということで、
虐殺とかいっぱいあるのかなぁ〜と、ドキドキしたんですけどね。
殺し合いのシーンとか、死刑のシーンとかもあるけど、思ったよりは
何とか見れました。


ストーリーは、裏切り者が本当は誰なのか、二転三転していくので結末まで
見ないと分からないようになっています。
主人公のラヘルは何度も殺されそうになっていますし。
そこがちょっとミステリアスで楽しめる作品だと思います。
どちらかというと、ちょっとサスペンスというか推理作品に近い部分も
ありつつ、時代に翻弄された人々を描いていて、よいとおもいます。


主役のラヘル(エリス)を演じていたカリス・ファン・ハウテンがとても
かわいらしくて、歌が上手くて、すばらしかったです。
彼女の演技が、この映画のキーになっているような気がします。
最初は、純粋で人を信じてしまったために、裏切られてしまい
陥れられてしまうのですが、彼女がどんどん変化して行く様子がよかったです。



私は、この作品を見る前は、衝撃的で見れない作品かも・・と思っていて
「試写会で十分かな」と思っていたんですが、2時間24分の中にいろんな要素が
上手くまとまっていてよく出来ている作品だと思いました。
そういう気持ちを込めて★4つをつけてみました。
映画が始まる前、「事実にInspireされた作品」ということが書かれていたので、
想像を膨らませた部分がたくさんありつつ、ナチスドイツの占領下で苦しんで
抵抗しようとした人の姿や、それを利用した人々が本当に存在して
いたのかもしれないですね。