オランダ絵本作家展@大丸東京ミュージアム

yuko20602007-02-10



今日は3連休ということもあり、いろいろ買い物もしたかったので、
病院で注射を打った後、都内まで出かけました。
新宿→銀座→東京と動いてきたのですが、先日「オランダ絵本作家展」の
チケットが当たっていたので見てきました。
その感想でも.


ミッフィーで有名なディック・ブルーナ氏他、オランダの10名の絵本作家の
作品が展示されていました。
ディック・ブルーナ氏の絵を、普段あまりじっくり見ることがないのでかなり
新鮮に見ることが出来ました。
絵の印象としては、ものすごくシンプル。
色も、オレンジ、黄色、青、緑、白、必要があれば茶色しか使っていないなぁ〜と
思いながら見ていたのですが、実は「赤、青、黄、緑」の4色と、茶色+灰色を
必要に応じて使う。。という書き方をしている、と解説にありました。
そして、ディック・ブルーナ氏は「絵本には、言葉は要らない」と言うのが
基本スタンス。
なるべく言葉を削りに削り、絵も不要な色や線などは削り、シンプルに、
そして、「絵文字」として表現しているため、あーいうスタイルなんだそうです。
絵本1冊につき12枚の絵が使われるのですが、その12枚の絵を完成させるために
200枚のコンテを書いて、最終的な絵を作り上げるとか。
ものすごく簡単に、シンプルに書いているけれど、実はそう出来上がらせるために
かなりの時間がかかっていたのですね。ビックリでした。
正直、原色=一歩間違えばキツイ色 の印象なのですが、ディック・ブルーナ氏の
絵にはキツさは感じられない。
これは、恐らく絵の線がとても太く丸みが帯びているからだと思いました。

また、ディック・ブルーナ氏の「ミッフィー」をはじめとした絵本って
よく見ると登場するキャラクターがほとんど正面を向いてませんか?
それは、絵本の主人公から見つめられている気になるから・・という理由で
ほとんどのキャラクターが正面を向いているそうです。
「あ・・そういえば!」って感じですよね。


また、16センチ四方の絵本がほとんどですが、子供の手に収まるサイズを追求
した結果、あのサイズになっているとか。
奥が深いですね。
解説を読みながら、そして純粋に「絵画」として見て見ると、シンプルだけど
実は非常に奥が深い絵なんだなぁ〜と思いました。
今度からミッフィーをはじめ、ディック・ブルーナ氏の絵を見る見方が変わりそうです。


その他、写真の『げんきをだしてね かえるくん』の絵本を書いたマックス・ベルジュイス
などオランダの作家の作品が紹介されていて、じーーっくり絵画としてみてきました。
私が子供の頃に比べてかなり絵本が豊富に出版されているので、「こんな絵本もあるんだ」
という発見があったりして、おもしろかったです。
それぞれの画家さんの色、雰囲気が見比べると出ていましたしね。
絵を見ながら、ちょっと泣きそうになったのが「おじいちゃん わすれないよ」という絵本。
絵のそばに絵本のストーリーも一緒に書かれているのですが。。。
この絵本は、大好きだったおじいちゃんが死んでお葬式の日、主人公の男の子が
おじいちゃんが死んだことを受け入れられずに「お葬式に行かない」といい、
そして、おじいちゃんとたくさん遊んだことを思い出すのです。
その様子を描いているのが、とてもぐーーっとくる作品でした。
絵画展の最後に絵本が置いてあったのでじっくり読みました。
ちょっと、泣きそうになってしまいました。
そんないい作品もあったりしました。


この絵画展、2/20(火)まで開催されているようなので、ちょっと癒されたい方は
ゆっくり絵を見に行ってみてください。
土曜日なのに混雑しておらず、自分のペースでゆっくり見れましたしね。